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ウイルス抗体価が基準に満たない場合、ワクチン接種対象ですか? -その2-

B型肝炎ウイルス(HBV)は血液によって感染する病原体としては最も感染力が強く、感染者の血液中には最大1010mLものウイルスが含まれるといわれています。そのためHBVは針刺しに限らず、血液が付着した環境表面から僅かな傷を介して感染する可能性があります。 よって、患者や血液・体液に接する可能性がある全ての医療関係者がB型肝炎ワクチン接種の対象者です。ただし、既感染者(HBs抗体陽性)では接種の必要がなく、HBV感染者(HBs抗原陽性)では接種の効果は得られません。

ワクチンは初回、1ヵ月後、6ヵ月後の3回接種を1シリーズとし、3回目のワクチン接種終了後、1〜2ヵ月後にHBs抗体を測定し、陽性化の有無を確認します。

このとき、HBs抗体価がCLIA法等の精密測定で10mIU/mL以上に上昇している場合、「免疫獲得」と考えます。

1シリーズのワクチン接種後に抗体価が上昇しなかった場合は、もう1シリーズの再接種が推奨されています。2シリーズでも抗体陽性化が見られなかった場合は「ワクチン不応者」として血液・体液暴露に際して厳重な対応と経過観察を行います。

ワクチン接種歴はあるが、抗体が上昇したかどうか不明の場合は抗体検査を行います。陰性であれば1シリーズのワクチン接種を行います。10mIU/mL未満の低値の場合は1回の追加接種を行い、その後に抗体価の確認を行います。10mIU/mL以上であれば免疫獲得として終了です。10mIU/mL未満であれば2回のワクチン接種後に再度抗体価の確認を行います。

 【参照】B型肝炎ワクチンの追加接種基準は?

【参考】 医療関係者のためのワクチンガイドライン第2版、日本環境感染学会、2014