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質問 カルバペネム耐性腸内細菌目細菌とカルバペネマーゼ産生腸内細菌目細菌について教えてください。 |
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回答 カルバペネム耐性腸内細菌目細菌(以下CRE)感染症は、メロペネムやイミペネムなどのカルバペネム系抗菌薬および広域β-ラクタム剤に対して耐性を示す大腸菌や肺炎桿菌などの腸内細菌目細菌による感染症の総称です。 カルバペネマーゼ産生腸内細菌目細菌(以下CPE)は、CREの中でもその耐性機構が、カルバペネマーゼというカルバペネム分解酵素を産生する腸内細菌目細菌となります。 CREは、CPEだけではなく染色体性の誘導型AmpCなどのセファロスポリナーゼ過剰産生によるものや、細菌の外膜蛋白(ポーリン)の減少あるいは欠損によるカルバペネム耐性も含まれることになります。しかし、CPEでありながらCREと判定されない腸内細菌目細菌も存在するため問題となっています。CREは多くの系統の抗菌薬に耐性であることや、カルバペネム耐性遺伝子がプラスミドの伝達により複数の菌種に拡散していくことなど、臨床的にも疫学的にも重要な薬剤耐性菌として国際的に警戒感が高まっています。 日本では、2014年9月19日より感染症法に基づく感染症発生動向調査における5類全数把握疾患となりました。医師は、症状や所見からCRE感染症が疑われ、なおかつ下記の検査方法によりCRE感染症患者と診断した場合には、7日以内に届出が必要となります。届出の条件については国立感染症研究所の「感染症法に基づくカルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症の届出に関するQ&A」が参考になります。
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