CRCグループTOP > シー・アール・シー > よくある検査のご質問 > | ![]() |
質問 ゴキブリアレルギー陽性? |
|||||||||||||||||||||||||
回答 気管支喘息やアレルギー性鼻炎の原因となる重要なアレルゲンとして、ゴキブリやガ、ユスリカなどの昆虫が臨床的に注目されています。 屋外ではユスリカ、ガ、チョウなどが、屋内ではゴキブリ、食品害虫のガ類(メイガ)やチャタテムシ、衣類につくガ類(イガ)などが吸入性アレルギーの原因となります。屋外の昆虫抗原量は年間で2峰性(初夏、秋)を示し、特に秋の空中昆虫抗原量は大量です。 参照「秋〜冬に、ガの特異IgEの陽性率が高いのはなぜ?」 ゴキブリは屋内昆虫の代表で、虫体と排泄物の両方にアレルゲン活性があり、死骸や糞が細かい粒子となって大気中に浮遊し、それらを吸入することにより気管支喘息やアレルギー性鼻炎を引き起こします。特異IgE(CAP法)検査はチャバネゴキブリの虫体を原料としています(クロゴキブリとの交差反応性は高い)。 気管支喘息患者における各陽性率はゴキブリ16〜24%、蛾21〜74%、ユスリカ(成虫)4〜58%と高率です。ダニやハウスダストには反応せず、昆虫のみが原因でアレルギーを引き起こした例も報告されていることから、原因アレルゲンとして注意が必要です。 昆虫によるアレルギーは、アレルゲンの侵入経路によって表のように大きく2つに分類されます。吸入性アレルギーはそれぞれ特異IgEが関与するI型アレルギー反応が主体で、気管支喘息やアレルギー性鼻炎を引き起こします。一方、経皮性の場合は、全身症状(アナフィラキシーショック等)ではIgE抗体が関与しますが、局所症状では遅延型反応(IV型アレルギー反応)の関与が大きいと考えられます。
|
|||||||||||||||||||||||||