13-02
血液培養の迅速同定報告開始のお知らせ


 さて、弊社では皆様のご要望にお応えし、また医療の進歩に寄与すべく絶えず検査領域の拡大に努めておりますが、このたび「血液培養で陽性になった場合は、蛋白質量分析装置による迅速同定検査」を実施致します。



■受託開始日
  受託中
■検査要項
検査項目名 血液培養検査
検体量 血液 3〜10mL(範囲)
血液 8〜10mL(最適)
小児血液 1〜3mL
容器 血液ボトル(BACTEC 専用)
保存 室温 注:培養不可
検査方法 蛋白質量分析による菌種同定
実施料 培養同定190点  嫌気性培養120点(加算)
判断料 微生物学的検査判断料150点
所要日数 2〜 日
血液培養で陽性になった場合は、蛋白質量分析装置による迅速同定検査
備考
培養陰性の結果報告日数に変更はありません。
蛋白質量分析において信頼性が低い同定(スコア0.000-1.699)結果は、従来法にて実施いたします。
参考文献 Bruker Daltonics http://www.bruker.jp/daltonics/

■測定原理

1.蛋白質量分析装置
 MALDI−TOF(マトリックス支援レーザー脱イオン化飛行時間型)質量分析計を用いて生物特有の分子フィンガープリントを測定することで微生物の菌種同定を行う。試料をマトリックス試薬と混ぜることによりタンパク質などの大きな分子も壊さずにレーザーでイオン化、検出器に到達する飛行時間の違いから質量を分析する。

2.MALDI-TOF-MS
 

 蛋白質量分析の結果、微生物固有のタンパク質などの分子量を反映したマススペクトルが得られる。そのマススペクトルをATCCやDSMZなどの細菌菌株管理機関と協力して構築されたデータベース(ライブラリ)と照合することにより、微生物の菌種同定を可能とする。

スコア 解釈
2.300−3.000
2.000−2.299
1.700−1.999
0.000−1.699
信頼性のある種レベルの同定
信頼性のある属の同定、推定される種の同定
推定される属の同定
not reliable identification:信頼性が低い同定
not peaks found :ピークが得られず同定不可能




■蛋白質量分析装置による迅速同定について