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栄養表示について
 栄養表示基準が平成8年5月に施行され、現在に至るまで、科学的根拠や世界の動向を踏まえ、改正されてきました。これにより、食品の栄養表示は一定のルール化が図られ、消費者が食品を選択するうえでの適切な情報を入手できるようになりました。この栄養表示基準の対象となるのは加工食品などで、生鮮食品は適用対象外となっています。

 栄養表示する場合は、可食部100gもしくは100mL、1食当たりなどで表示します。

 表示する対象項目はエネルギー、蛋白質、脂質、炭水化物(糖質と食物繊維の併記)、ナトリウム(以下Na)が必須で、順序及び単位(下表参照)も決まっています。

 エネルギーはキロカロリー、その他はグラム表示となっています。ただし、Naに関しては、1000mg以下の数値の場合は、mgでの表示のみとなっています。尚、Na量は食塩量(食塩相当量)ではないことに注意して下さい。

 Na量を食塩相当量(g)に換算するにはNa(mg)×2.54÷1000の計算が必要です。例えば、Na量が2000mg(または2g)と表示してある食品の場合、食塩相当量に換算すると約5gになります。高血圧などで1日の塩分摂取量を特に気にされている方は、間違いのないよう十分に注意して下さい。また、うす塩、減塩などの強調表示をする基準は、商品100g当たりのNa量が120mg(食塩相当量に換算すると0.3g)以下となっています。

 栄養成分表示ではゼロと表示してよい基準も決められています。エネルギーは5kcal未満、Naは5mg未満、その他の項目は0.5g未満とされています。この基準を満たしていれば、微量に含有していてもゼロと表示することができます。

 材料のバラツキや経時変化などを考慮し、賞味期限などの期間内は、表示値と分析値が合致している必要があります。ただし、表示を一定値で表現する場合、定められた誤差の許容範囲(大半の項目は±20%)があり、この許容範囲内の値であれば問題はありません。

 このように栄養成分表示にはさまざまな決まりごとがあります。今後食品を手に取る際は、栄養成分表示も注意深く見て購入してみてはいかがでしょうか?

表.対象項目の単位
対象項目 単位
エネルギー kcal
蛋白質 g
脂質 g
炭水化物(糖質と食物繊維の併記) g
ナトリウム mg



こらぼ2008年秋号より抜粋