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おいしい水ってどんな水?
 おいしい水と聞いて、皆さんはどのような水を想像されるでしょうか?ミネラルウォーターや名水と呼ばれている湧き水、浄水器の水…。いろいろな水が想像できますが、実はおいしい水は要件が定められています。下表の他にも「おいしい水」や「天然水」など、何かしらおいしいイメージのあるラベルを貼られたボトルの水はおいしく感じてしまうようです。いわゆるプラシーボ(思い込み)効果です。

 思い込みに関して言えば環境省選定の「平成の名水百選」の水は飲んでおいしいと思われがちですが、飲用に適することを保証するものではありません。綺麗に見える水でも安全性が判らない水はしっかり検査してから飲むのがよさそうです。

水  温 20度以下、それも10〜15度くらいの温度の水を美味しく感じる。
水温が低いとカルキ臭などが気にならなくなるという理由もある。
蒸発残留物 主に水中のミネラル分のことでまろやかさを与える。多すぎると苦味、渋みがでる。
20〜300mg/Lがちょうど良い。
硬  度 水に含まれるカルシウム、マグネシウムの量を硬度という。
これが10〜100mg/L程度含まれていると癖がなく美味しい。
炭  酸 炭酸が水の中に含まれると爽やかな感じを与える。
多すぎると刺激が強くなりすぎるので3〜30mg/L以下で含まれていると良い。
残留塩素 水道水の場合は安全のため塩素消毒をしなければならず、0.1mg/L以上が目標とされるが、多すぎるとカルキ臭の原因となり、不快感をもたらす。
0.4mg/L以下であれば問題ないとされている。
有機物等 多くなると渋くなり味が悪くなる。
過マンガン酸消費量で3mg/L以下であることが求められる。
臭  気 当然臭いがあると美味しくないので無臭であることが求められる。



こらぼ2010年秋号より抜粋