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凝固検査で規定採血量より多い(少ない)場合、検査値への影響は?

PT(プロトロンビン時間)やAPTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)検査の採血では抗凝固剤の種類と濃度、抗凝固剤と血液量の比、採血方法などが検査結果に影響します。凝固検査はPH7.1〜7.35の狭い範囲で行わなければならないため、
PH調整したクエン酸が添加された凝固検査用容器を使用します。血清や他の抗凝固剤は使用できません。

クエン酸と血液の混和する比率は1:9です。凝固検査用容器には、クエン酸ナトリウム 0.2mLが添加されています。これに血液1.8mLを採血し、混合します。混合比が異なると凝固時間が変わり、正確な検査結果が出ません。

採血量が少なくクエン酸量比が増えると凝固時間が延長します。またフィブリノーゲンは採血量に伴い高値となります。よって、検査値に影響を受けない混合比は1:8〜1:10といわれています。

ところで、凝固用真空採血管を使用した際でも規定採血量より多くなることがあります。これは、採血管が低温度下で保管された場合に管内の空気凝縮による内圧減少が起こり、多く採血されるためです。冷蔵保管の他、気温差が大きい冬場に発生する傾向があります。少なくとも採血する1時間前にはアルミ包装を開封して常温に戻して使用します。

採血後はゆっくり転倒混和します。混和時の泡立ち、一部凝固やフィブリン析出した検体は使用できません。また、溶血や乳びした検体も適しません。



図.1:9を100%としたときの採血量の変化(健常者)

〔参考〕
松田雅子、他:医学検査 50(6)、2001
濱崎直孝、他:正しい検査の仕方−検体採取から測定まで、2008