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溶血の影響を受ける検査項目は?

溶血とは血清・血漿が赤みがかっていることを意味します。これは血液の中の赤血球が何らかの原因で壊れ、赤血球中に含まれる血色素(ヘモグロビン)が血清・血漿中に出てくることにより起こります。

溶血によって影響を受ける項目があるため、検査結果の解釈に注意しなければなりません。

1.血清・血漿中よりも血球内の濃度や酵素活性が高い場合、血球内成分の漏出によって高値となります。
溶血でK値が異常高値となることはよく知られています。同じくLDH、AST、アルドラーゼ、Fe、葉酸、NSEなども高値となります。

2.ヘモグロビンが測定に障害を与える場合があります。
色調により尿酸、ビリルビンは偽高値となります。またヘモグロビンと測定試薬との反応により総蛋白は偽高値、ALP、ハプトグロビンは偽低値となります。

3.溶血で漏出した成分が測定に影響を与える場合があります。
インスリン、BNPなどは赤血球から漏出したプロテアーゼにより分解されるため低値となります。

ところで、肉眼的に血清中に溶血を検出できるのはヘモグロビン濃度30〜50 mg/dL以上です。溶血を認めない場合でも、低温で血液を保存するとヘモグロビンよりもKなどの漏出が多いことから高値となります。

また、赤血球以外の血小板や白血球からのLDH、ACP、Kなどの漏出も考慮しなければなりません。

溶血による影響が疑われる検査結果は保留し、新たに採血されることをお勧めします。



〔参考〕
濱崎直孝、高木康:臨床検査の正しい仕方−検体採取から測定まで−、2008
西田 浩:日本医師会編、最新臨床検査のABC、2007