CRCグループTOP > シー・アール・シー > よくある検査のご質問 >
尿素呼気試験は食事や喫煙の影響がありますか?
尿素呼気試験は胃の中のヘリコバクター・ピロリ菌感染を調べる検査で、検査薬(13C−尿素)を服用し、服用前後の呼気を集めて診断します。

ピロリ菌に感染している場合では、菌が持つウレアーゼという酵素により尿素はアンモニアに分解され、13Cは二酸化炭素となって呼気中に多く検出されます。一方ピロリ菌に感染していない場合ではほとんど検出されません。

食事によって胃粘膜の表面を覆ってしまい、内服した尿素とピロリ菌由来のウレアーゼと反応しないため偽陰性となることがあります。さらに13Cを多く含むトウモロモシやパイナップル、豚・鶏肉、卵などの摂取で測定値に影響を及ぼす可能性があります。

胃の内容物は約4時間で十二指腸に流出されることから、検査には最低食後4時間は空けます。朝食をとった患者さんについては昼食を抜いて午後から検査します。

また、検査材料が呼気ですので検査前は禁煙します。喫煙後は30分以上空けて行います。

そのほか、胃内視鏡検査の後に行う場合は、局所麻酔薬の影響を防ぐため1時間以上空けます。

消化管X線造影検査を行う場合は、バリウムが胃粘膜を覆うために正確な検査が行えない可能性があり、別日に行います。

表面がフィルムコーティングされた錠剤を用いる場合は口腔内洗浄が不要ですが、噛んで溶解すると口腔内常在菌で偽陽性となる可能性があります。この場合は検査前にうがいします。

胃潰瘍治療薬のPPI製剤やビスマス製剤、または抗生剤の服用中または服用直後では偽陰性となるため、中止後4週間以上経ってから実施します。

尿素呼気試験法は最も精度の高い検査法で簡単に行える方法ですが、注意事項を守って行ってください。


〔参考〕
加藤元嗣、他:日本臨床 63巻 増刊号11、2005
鈴木秀和、他:検査と技術 33(10)、2005
尿素呼気試験 Q&A 大塚製薬