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溶連菌の検査には何がありますか?
溶連菌はβ溶血性連鎖球菌のことで、ヒトへの病原菌の多くがA群です。

A群溶連菌は化膿レンサ球菌と呼ばれ、咽頭炎、扁桃腺炎などの上気道感染症や猩紅熱、膿痂疹(とびひ)などの皮膚感染症、中耳炎、化膿性関節炎など多くの化膿性疾患の原因となります。

さらに、菌の直接の作用でなく、免疫反応によってリウマチ熱や急性糸球体腎炎を起こすことが知られています。

A群溶連菌感染症の診断は咽頭培養により菌を分離することが基本ですが、咽頭拭い液から抗原を検出する迅速診断キットがあり、普及しています。

リウマチ熱や急性糸球体腎炎などでは咽頭培養で溶連菌を検出できないため、血清抗体価を測定します。一方、咽頭から溶連菌が分離されても感染が起きていない健康保菌者が15〜30%存在するため、抗体価の上昇を確認し臨床症状と総合的に判断します。

血清抗体検査には溶連菌が産生する毒素ストレプトリジンOに対する抗体(ASO)や酵素ストレプトキナーゼに対する抗体(ASK)などがあります。ASOに比べてASKの陽性率は低いことから、一般的にASOを測定します。

上気道感染症や皮膚感染症ではASO価は感染後1週で上昇し、3〜5週でピークとなり、2〜3ヵ月で戻るといわれています。

しかし、健常者でもある程度の抗体価を示し、個人差があるため、判定は急性期と回復期のペア血清で4倍以上の上昇を認めたときに有意とします。また健常者のASO価は年齢によって異なり、成人では250単位以上、小児では333単位以上のとき溶連菌感染が疑われます。

〔参考〕
臨床検査データブック2007-2008、医学書院
日本医師会編、最新臨床検査のABC、2007 医学書院