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乳癌の腫瘍マーカーには何がありますか?
一般に、腫瘍マーカーは癌の早期発見のためのスクリーニングや進行・再発の発見、治療効果の判定などに使用されます。

乳癌では早期発見に有用な腫瘍マーカーはなく、術後の経過観察における再発のモニタリングとして利用されています。なかでもCEAとCA15−3の組合せが多く測定されています。

乳癌に多い骨転移に関しては骨破壊マーカーの1CTPが用いられています。

また、従来からのアルカリフォスファターゼに代わって、骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)が骨転移マーカーとして注目されています。

これら腫瘍マーカー測定の利点は画像診断による再発確認より数ヵ月先行して高値となることです。

ただし、腫瘍マーカーには偽陽性があり、陽性の判断は1回の測定値を基準値と比較するのではなく、持続的な上昇をもって異常と判定することが重要です。さらに、CEA、CA15−3や1CTPは決して乳癌に特異的ではないので、再発巣が顕性化してこないときは他の臓器癌の並存を疑ってみることも必要です。

また最近では、癌遺伝子産物の血清HER2蛋白測定が乳癌治療方針の指針に用いられています。

表.乳癌における各種腫瘍マーカーの病期別陽性率(%)
腫瘍マーカー 病期 乳癌再発
非切除例
良性 健常者
1 2 3 4
CEA 6 10 22 59 62 1 1
CA15-3 4 8 13 38 54 1 0
BCA225 4 14 32 60 73 2 6
NCC-ST-439 25 30 42 56 54 5 0
血清HER2蛋白 13 13 10 38 51 5 0

〔参考〕 
臨床検査のガイドライン 2005/2006、日本臨床検査医学会・厚労省