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ヘリコバクター・ピロリ検査法の感度と特異度を教えてください。
 ヘリコバクター・ピロリ検査には、内視鏡による生検組織を必要とする侵襲的検査(培養法、鏡検法、迅速ウレアーゼ試験)と、内視鏡を必要としない非侵襲的検査(血清・尿中抗体検査、便中抗原検査、尿素呼気試験)があり、胃潰瘍または十二指腸潰瘍と確定診断され、ヘリコバクター・ピロリ感染が疑われる患者を対象に除菌を目的に行った場合のみ保険が適用されます。

 よって、感染の有無を確認する目的で行う感染診断と除菌治療後のその成否を判定する除菌判定の2回の検査を行います。さらに治療後が陰性である場合に限り、さらに1回検査します。

 7つの検査法はいずれも感度・特異度とも90%以上あり信頼度が高い検査ですので、どれを選択しても有用です。

 一般的に、感染診断では内視鏡検査を行い、胃潰瘍または十二指腸潰瘍と診断された場合、迅速ウレアーゼ試験や培養法が行われます。また、既に潰瘍と診断された除菌前診断には血清抗体検査などが行われています。

 一方、除菌判定では薬剤の影響や治療後の採取時期によっては偽陰性や偽陽性が生じることがあるため、除菌治療終了1ヵ月後(初期判定)に陰性の場合、再確認するため3ヵ月〜1年後に異なった検査法による除菌判定(後期判定)を行います。

 初期判定では尿素呼気試験、後期判定として3ヵ月後に便中抗原検査が推奨されます。


表.各種検査法の感度と特異度
検査法 感度(%) 特異度(%)


培養法 77〜94 100
鏡検法 93〜99 95〜99
迅速ウレアーゼ試験 86〜97 86〜98



尿素呼気試験 90〜100 80〜99
血清抗体 88〜96 89〜100
尿中抗体 89〜97 77〜95
便中抗原 90〜98 87〜100

〔参考〕 
Smoot、DT. : NIH カンファレンス、1994
日本医師会編 「最新 臨床検査のABC」、2007