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「乳び」とは何ですか?
「乳び」とは血清などの検体が乳白色を呈していることを示す所見です。

食事として摂取される脂肪の大部分は中性脂肪で、リポ蛋白リパーゼなどの酵素により分解され、脂肪酸などに代謝されます。しかし、食後に時間をおかないで採血した場合は、脂肪があまり分解されず血液中に残り、その脂肪分が白くみえるため検体が白濁して見えます。

血液中の中性脂肪は、食事から吸収されて血液中に入ったもの(主にカイロミクロン)と肝臓で合成されたもの(主にVLDL)があり、乳びの原因のほとんどは、食後一過性に増加するカイロミクロンです。

よって、乳び検体では高濃度のカイロミクロンやVLDLが含まれているため、中性脂肪値が高くなる場合があります。さらに高度の乳び検体は比色法や比濁法などにより行われる検査項目の検査値に影響を与えることがあります。コメントに「乳び」とある場合は、食事の時間と脂質項目の確認が必要です。

乳びは健常者でも見られ、食後徐々に上昇し、4時間でピークとなり、以後低下します。しかし、食後かなり時間をおいて採血しても検体が乳びする場合があります。これは脂肪を分解・代謝する酵素が足りないか、またはうまく働いていない、いわゆる高脂血症などの脂質代謝異常の可能性が考えられます。

これらを踏まえて、高脂血症の診断や治療効果を正しく評価していただくためには、検査前少なくとも12時間絶食した空腹時に採血されることをおすすめします。

表.乳びによって影響を受ける主な生化学項目
乳び 検査項目
1+ 総蛋白(TP)
総ビリルビン
直接ビリルビン
チモール(TTT)
クンケル(ZTT)
βリポタンパク
リン脂質
2+ 中性脂肪(TG)
尿酸(UA)
無機リン(IP)
血清鉄(Fe)
CPK
CRP
3+ アルブミン