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アニサキス症を疑う場合の血液検査は何?
アニサキスは回虫の仲間で、成虫はクジラやイルカなどの胃に寄生し、幼虫はイカ、アジ、イワシ、サンマ、サバ、タラなど、多くの魚介類の内臓表面や筋肉内に寄生しています。

これらの魚介類を生食した場合、幼虫は生きたまま摂取され、胃壁や腸壁に侵入してアニサキス症の病原となります。ただし、ヒトの体内では寄生し続けることができないため、1週間程度で死んでしまいます。

アニサキスが消化管に食いついた全てのヒトで症状が現われるわけではなく、アニサキスの分泌液によるアレルギー反応を有する一部のヒトのみで発症します。即時型過敏反応による消化管の攣縮を伴う強烈な腹痛や嘔吐の症状が現れる劇症型と、じんましんのような発疹やかゆみが現れる軽症型に分けられます。また、侵入部位によって胃、腸、腸管外アニサキス症に分類されます。

よって、いずれの場合も特異IgE・アニサキス検査が陰性であれば、アニサキス症を除外診断できます。

次に、胃アニサキス症では内視鏡検査で虫体を確認して摘出します。腸アニサキス症ではX線や超音波検査で小腸を調べます。幼虫が腹腔や胸腔、さらに他の臓器に入り込んだ腸管外アニサキス症ではアニサキス抗体IgG・IgA検査が役立ちます。

アニサキス症は12〜3月の寒期に多く発生しています。幼虫は熱処理(60℃、1分以上)や冷凍処理(マイナス20℃以下、24時間以上)でそのほとんどが不活性化しますが、醤油や酢、ワサビなどの調味液に浸漬しても数日間生存することが知られていますので、生食にあたっては十分に注意してください



図.年齢とアニサキスIgE陽性率の関係

〔参考〕 宗田 良、他:アレルギーの臨床 14、1994