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質問 抗核抗体のコメントは何を意味しますか? |
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回答 抗核抗体(ANA)は細胞核成分と反応する自己抗体の総称で、膠原病に広く高頻度に検出されます。 現在では50種類以上の特異的な対応核抗原が同定されていて、各々の臨床的意義が確立されていますが、ANAは抗核抗体群のすべてを一括検出する検査法で、膠原病のスクリーニングに使用されます。 ANAでは、患者のもつ抗体が反応した核抗原が核内にどのように分布しているかによって描かれる紋様(染色パターン)が変化します。染色パターンと疾患の間には一定の関連性が知られていて、この染色パターンからおおよその対応抗体が推測できます。 したがって、検査では陰性・陽性の判定だけではなく、核の染色パターンの判定も重要であることから、コメントとして併せて報告しています。 ただし、ウイルス感染症後や肝疾患など膠原病以外の疾患でも検出されることがあり、健常者でも10〜20%、特に高齢者では高い陽性率を示します。 よって、ANAが陽性であれば次の段階として、どの種類のANAが陽性なのか、臨床症状と染色パターンを参考にして特異的な疾患標識自己抗体の検査へ進みます。
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