CRCグループTOP > シー・アール・シー > よくある検査のご質問 >
「M蛋白の疑い」とは何ですか?検査の進め方を教えてください。

蛋白分画でMピークといわれる鋭く尖った山を認めたら、M蛋白が疑われます。

感染症などで増加する抗体は、抗原と特異的に反応する免疫グロブリンの総称で、リンパ球のうちB細胞や形質細胞から産生されます。

人の体には無数の抗原に対応して多数の抗体が作られていますが、1つの細胞からは1種類の抗体しか産生されないため、正常および通常の状態では多クローン性免疫グロブリンです。

ところが、形質細胞が癌化すると、それに対応した単一性の抗体が多量に産生され、血液中に異常に増えます。この単クローン性免疫グロブリンをM蛋白といいます。また、その一部は尿中へ漏れ出てくることがあり、ベンス・ジョーンズ蛋白と呼ばれます。したがって、M蛋白は多発性骨髄腫を代表とする血液の悪性疾患で認められ、診断の決め手となります。

ただし、M蛋白は膠原病、慢性感染症、肝疾患などの慢性疾患や健常者でも高率に認められます。

蛋白分画でM蛋白が疑われたら、免疫電気泳動法によるM蛋白同定検査を行い、M蛋白の有無と種類(免疫グロブリンのクラス)を決定します。さらに各免疫グロブリン検査を行い、M蛋白の量を測定します。


図.M蛋白血症を伴う代表的疾患
図.M蛋白血症を伴う代表的疾患

〔参考〕河合 忠:第一回ELP診断技術フォーラム特別講演、常光 1989