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総IgEと特異IgEの違いは?

IgEは免疫グロブリンの1つで、血液中には極めて微量に存在し、アレルギー疾患(1型アレルギー)や寄生虫疾患で高値を示します。

現在、臨床で測定されているIgEには、特定の抗原(アレルゲン)に対し抗体活性を有する特異IgEと抗体活性が明確ではないIgE全体の量としての総IgEがあります。

ところで、特異IgEの濃度が必ずしも総IgE濃度に相関しない場合があります。もともと免疫能が未熟で総IgE濃度の低い乳幼児ではしばしば認められます。

総IgEは一般にハウスダストやダニ、カビ類など通年性アレルゲンに陽性を示す場合に高値のことが多く、花粉症や食物アレルギーでは上昇しないことが知られています。また、アレルギー疾患の合併が多いほど高値となり、アレルギー疾患の中では
アトピー性皮膚炎で最も高値を示します。よって、総IgEが高い場合はアレルギー性疾患または寄生虫が考えられますが、低いからといって非アレルギー性とはいえません。

通常、総IgEは問診からアレルゲンが推定できない患者のアレルギーか否かの診断や多数のアレルギーを持つ患者の経過観察に有用です。

一方、特異IgEはアレルギーを引き起こす原因物質を特定するための検査です。花粉症や食物アレルギーでは原因となるアレルゲンを知ることが治療の第一歩となることから、アレルギー疾患の鑑別には特異IgE検査を行います。


表.総IgEの基準値
年齢 総IgE(IU/mL)
1歳未満 20以下
1〜3歳 30以下
4〜6歳 110以下
7歳〜成人 170以下

〔参考〕島津伸一郎、他:アレルギーの領域 2、1995