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肝線維化マーカーについて教えてください。

コラーゲンを主成分とする線維組織は細胞と細胞とを結びつける働きをしています。通常、生体におけるコラーゲンは産生と分解を繰り返しながら一定のバランスを維持していますが、病的条件下ではそのバランスが崩れ線維化が生じます。

肝線維化は主に肝炎ウイルスやアルコールによる炎症に伴って起こり、特に炎症が慢性化した際に著明です。また肝線維化を持つ慢性肝炎あるいは肝硬変からは肝細胞がんが発症しやすいことが分かっています。

肝線維化の診断は肝生検を行い組織学的に評価するのが最も正確ですが、定期的な血液生化学検査と画像検査により、ステージの進展を予測することができます。

ヒアルロン酸や型コラーゲンは肝線維化マーカーと呼ばれ、肝線維化にともなって血中で増加し、肝線維化の程度を推測することが可能な検査です。血小板数も肝線維化の程度を鋭敏に反映し、簡便ですので日常診療で使用されています。ヒアルロン酸は肝硬変、特にアルコール性肝硬変で高値を示すことから、肝硬変と非肝硬変との鑑別に使用されます。型コラーゲンは肝線維化の比較的初期から上昇し、特に
アルコール性の肝障害時に上昇します。血小板数は正常な肝臓、肝炎、肝硬変と病状が進むにつれ減少することが報告されています。

これらの線維化マーカーを測定することにより、線維化がどの程度進んでいるかがわかります。線維化が進むと、やがて肝硬変に至るため、線維化マーカーは肝硬変への進展の度合いを知るためにも重要な検査です。


図.C型慢性肝炎における肝線維化の進展
図.C型慢性肝炎における肝線維化の進展

〔参考〕 日本肝臓学会編:慢性肝炎の治療ガイド 2008