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採血時間によって影響がでる検査には何がありますか?

生体内成分には、一定の日内リズムに従って血中や尿中の濃度が大きく変動する項目があります。このリズムには、生後まもなく発現する生得リズムと食事などの要因による習得リズムがあります。

生得リズムにより大きな日内変動を示す項目には一部のホルモンがあり、基準範囲の幅を超える大きな変動を示します。ACTHやコルチゾール、アルドステロンは
早朝に高く夜低いという著明な日内リズムがあり、その変動幅はピーク値の75%にも達します。また、ADHは夜間に増加し早朝にピークとなり、日中は低下し、夜間は昼間の平均2.4倍に及びます。プロラクチンや成長ホルモンも夜間高値を呈しますが、これは日内リズムではなく、睡眠で分泌が増加することによる変動です。したがって、昼寝でも増加します。

日常検査項目で日内変動が大きく、しばしば採血時間の影響が問題となる項目に血清鉄があります。血清鉄は朝に高く、夕から夜に低いというコルチゾール型の日内変動を呈します。一方、血糖や中性脂肪は習得リズムによる日内変動に加えて、食事による影響があるため、毎回の食事による変化が重なって日内変動が形成されます。

一般に、基準値は早朝空腹時を採取条件として算出されているので、できるだけこの条件を守ることが必要です。さらに、ホルモンの中には日内変動の他、体位や運動、食事、ストレスなどにより変動する項目もあります。一定条件で検体を採取するためには、早朝から午前中、空腹時、約30分の安静臥位後に採血するのが望ましいとされます。


図.コルチゾールの日内変動
図.コルチゾールの日内変動

〔参考〕濱崎直孝、他訳:正しい検査の仕方−検体採取から測定まで、1998