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赤血球恒数(MCV、MCH、MCHC)から何がわかるのですか?

血算(末梢血液一般)検査では、赤血球数、白血球数、血色素(ヘモグロビン)量、ヘマトクリット値、血小板数とともに、赤血球恒数と呼ばれるMCV、MCH、MCHCも報告されています。

MCVは平均赤血球容積で、赤血球1個の平均の大きさを表し、MCHは平均赤血球血色素量で、赤血球1個に含まれるヘモグロビン量を表します。また、MCHCは平均赤血球血色素濃度で赤血球に含まれるヘモグロビンを%で表します。

貧血をきたす疾患には、その病態によって特徴的な赤血球恒数の異常を示すものがあるので、赤血球恒数によって小球性低色素性貧血、正球性正色素性貧血、大球性高〜正色素性貧血の3つの型に分類して鑑別診断を進めます。

貧血の診断では、まずMCVによって小球性あるいは大球性貧血でないかをチェックします。

小球性貧血の代表疾患は鉄欠乏性貧血で、血清鉄やTIBC、フェリチンを測定します。

大球性貧血では、まず巨赤芽球性貧血を考え、ビタミンB12と葉酸の欠乏の有無を調べます。

正球性貧血では種々の血液疾患による造血障害、腎性貧血、症候性貧血などがあり、網状赤血球の増加の有無を調べます。また、基礎疾患などを含めて検索しますが、診断には骨髄穿刺を要することもあります。


表.赤血球恒数による貧血の鑑別
分類 MCV MCH 主な疾患
小球性低色素性貧血 低値 低値 鉄欠乏性貧血、サラセミア、鉄芽球性貧血
正球性正色素性貧血 正常 正常 溶血性貧血、急性出血、白血病、
再生不良性貧血、腎性貧血、症候性貧血
大球性高
〜正色素性貧血
高値 高値
〜正常
ビタミンB12や葉酸欠乏による巨赤芽球性貧血、肝障害に伴う貧血、骨髄異形成症候群の一部