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秋〜冬に、ガの特異IgEの陽性率が高いのはなぜ?

ガの鱗粉や鱗毛が微粒子として大気中に浮遊し、それを吸入することで気管支喘息やアレルギー性鼻炎を引き起こします。これらの微粒子が多い時期は、5月〜7月と10月〜11月で、特に秋はガやユスリカの空中昆虫抗原量は大量で、ブタクサ花粉より多いといわれています。

屋外のガやチョウの他に、食品害虫のメイガや衣類に付くイガなどは屋内にも生息しています。よって、室内塵中にはゴキブリ、ガ、ユスリカなどの昆虫抗原が検出されます。これらは、屋内に生息している昆虫と灯火に誘引され屋内に侵入した昆虫と考えられています。

気管支喘息、アレルギー性鼻炎におけるガやユスリカの特異IgE抗体の陽性率は、全国でヒョウヒダニ、スギ、イネ科花粉に次いで高くなっています。また、気管支喘息の患者では、空中の昆虫抗原量が増加する時期に一致して、昆虫に対する特異
IgE抗体価の上昇および症状の悪化が認められています。

ガの特異IgEが陽性となった場合、屋外でガ類が発生する時期の発症に注意するだけでなく、屋内発生源(乾燥食品、衣類など)の整理、清掃も昆虫抗原除去に重要です。


図.空気中の「ガ」アレルゲンの季節変動と喘息患者の特異IgE抗体陽性率
図.気管支喘息患者のガの特異IgE陽性率

〔参考〕宗田 良、他:アレルギーの臨床 14、1994