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質問
新型コロナウイルスのPCR検査について教えてください。

 新型コロナウイルスの正式名称は「SARS-CoV-2」で、感染して引き起こされる呼吸器症状を新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と呼びます。
 
 飛沫感染・接触感染が主な感染経路ですが、一部の感染者および感染者の行動や環境によっては強い感染力を持つ可能性があると考えられています。
 
 潜伏期間は1〜14日で、発熱や呼吸器症状、全身倦怠感などのかぜ様症状が1週間前後持続することが多く、一部の患者で、呼吸困難などの症状を呈し、胸部X線写真、胸部CTなどで肺炎像が認められます。
 
 発病者の多くが軽症と考えられていますが、高齢者や基礎疾患などを有する場合は重篤になる可能性があるため厳重な注意が必要です。
 
 インフルエンザウイルス検査はウイルスのタンパク質を検出する抗原検査が主に行われていますが、新型コロナウイルスではウイルス量が少ないため、鼻咽頭ぬぐい液や喀痰を検体に用いてウイルス遺伝子を増幅・検出するPCR検査(リアルタイムRT-PCR)が行われています。
 
 患者からの検体採取やウイルス遺伝子の取り出しはガウンや手袋、マスクやシールドなどの個人用保護具を装着し、感染防止用に気をつけて作業を行います。
 
検査手順
1. 患者からの検体採取。
2. 検体と遺伝子抽出試薬を混ぜてウイルスを壊し、ウイルス遺伝子を取り出す。
3. PCR反応チューブの中で、PCR用試薬とウイルス遺伝子を混ぜる。
4. 遺伝子増幅検出装置(リアルタイムサーマルサイクラー)に反応チューブをセット、逆転写反応に続いて45サイクルのリアルタイムPCR反応を行って、ウイルス遺伝子を増幅・検出する。
5. PCR反応40サイクル以内で増幅曲線が立ち上がれば、陽性と判定する。