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敗血症の検査について教えてください。

 

 敗血症とは、感染症によって重篤な臓器障害が引き起こされる状態をいいます。細菌やウイルス、真菌などの微生物が体内に侵入し、繁殖したときに起こります。感染症としては、肺炎などの呼吸器感染症、腎盂腎炎といった尿路感染症、腹膜炎、腸炎、褥瘡感染などがあります。
 
 高齢者や新生児、ステロイドや免疫抑制剤などを服用中の患者、悪性腫瘍や糖尿病、肝硬変、自己免疫性疾患といった特定の慢性疾患がある場合など免疫力が低下している人は敗血症になるリスクが高くなります。

 敗血症の診療において、その原因となる感染症の診断は重要です。病歴・身体所見・画像検査などから感染巣を絞り込み、血液培養とともに推定感染部位から適切に培養検体を採取する必要があります。抗菌薬投与後では検出感度が低下するため、抗菌薬投与前に採取します。抗菌薬治療中では次回投与直前(トラフ)に採取します。
 
 また、敗血症診断の補助に有用なマーカーとしてプロカルシトニン(PCT)やプレセプシン(P-SEP)が注目されています。いずれも敗血症(細菌性)を疑う患者を対象として測定した場合に算定できます。
 
 
表.敗血症バイオマーカーの概要
項目名 プロカルシトニン プレセプシン
 測定試料  血清、血漿(ヘパリン、EDTA)  血清、血漿(ヘパリン、EDTA)
 発症後応答時間  2〜3時間  〜2時間
 血中半減期  20〜24時間  0.5〜1.0時間
 基準範囲、単位  0.05以下ng/mL  314未満 pg/mL
 カットオフ値  敗血症の鑑別診断 0.50
 敗血症の重症度診断 2.00
 敗血症の診断 500
 感度/特異度  88.3%/72.3%  94.2%/68.1%
 高値を示す疾患  0.05〜0.50:
  局所細菌感染症、手術・外傷
  ウイルス感染症、慢性炎症
 0.50〜2.00:
  重症細菌感染症(敗血症、他)
  全身性真菌感染症
  寄生虫感染症(マラリア)
 2.00以上:
  重症敗血症(細菌性)
 314〜500:
  局所感染、非感染症
  試料の激しい撹拌
 500〜1000:
  敗血症、全身性感染症
  慢性腎不全
 1000以上:
  重症敗血症、敗血症ショック
  透析
参考
・日本版敗血症診療ガイドライン2016
・臨床検査データブック2017-2018、医学書院