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コルチゾール値の解釈を教えてください。

コルチゾールは副腎皮質から分泌されるホルモンで、糖代謝をはじめ、蛋白質代謝、脂質代謝に関連し、抗炎症、免疫抑制作用があります。ストレスに関与し、過度なストレスを受けると分泌量が増加し、抗ストレスホルモンとして恒常性の維持に不可欠な物質です。

コルチゾール検査は高血糖・低血糖、高血圧・低血圧、電解質異常(Na、K)や末梢血の白血球分類の異常(好中球、好酸球、リンパ球の増減)を認める場合など、副腎皮質機能異常が疑われる場合に測定します。病態鑑別では必ず同時にACTH(副腎皮質刺激ホルモン)を測定します。

年齢や性差による変動は認められませんが、血中コルチゾール値は早朝高値・夜間低値の生理的日内変動を示します。

運動やストレス(精神的または採血手技による疼痛など)により上昇することから、採血は基本的に午前8時〜10時の早朝空腹時に約30分間の安静臥床後に行い評価します。

測定値を解釈する前に、外因性副腎皮質ステロイドの使用歴をチェックする必要があります。ヒドロコルチゾンとは100%、プレドニゾロンとは測定キットの種類により10〜30%交差することがあります。デキサメタゾンはほとんど交差しません。また、リファンピシン、フェニトイン、フェノバルビタール等はステロイドの代謝を促進するのでコルチゾール値は低下し、妊娠や女性ホルモン投与では測定値が上昇します。

投与薬剤の種類、量、服用時間により値が大きく異なるので注意が必要です。

 

表.血中ACTHとコルチゾール値の解釈
  血中コルチゾール(μg/dL)
高値(20以上) 低値(4未満)
血中
ACTH値
(pg/mL)
高値
(60以上)
ACTH依存性Cushing症候群
・Cushing病
・異所性ACTH産生腫瘍
偽性Cushing症候群
・抑うつ状態、アルコール依存症
ストレス、妊娠、ACTH製剤投与
Addison病
 
急性副腎不全
 
副腎皮質ステロイド合成酵素阻害薬の投与
低値
(10未満)
ACTH非依存性Cushing症候群
 ・副腎皮質腺腫、副腎癌
ヒドロコルチゾン投与
続発性副腎皮質機能低下症
・脳腫瘍、下垂体腫瘍、炎症
デキサメタゾンなど投与

【参考】
・臨床検査ガイド2015
・臨床検査データブック2015-2016