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肝機能検査と肝予備能検査の違いは何ですか?

肝臓はある程度の障害を受けても代償作用が働いて元に戻ることができます。このような肝臓の性質を「肝臓の予備能」といいます。肝臓は予備能があるため少々の障害では症状が現れず、沈黙の臓器などと呼ばれることがあります。

肝機能検査は肝細胞の障害を反映する検査や胆汁うっ滞などを反映する検査、肝予備能検査は肝臓の合成・解毒機能を反映する検査をさします。

・肝機能検査(1)
 AST、ALT、LDH
 肝細胞内に存在し、肝細胞の破壊によって血中に逸脱・放出されることから、肝細胞の障害を反映します。

・肝機能検査(2)
 ALP、LAP、γ-GTP、ビリルビン
 胆汁は肝細胞で作られ、胆道系を通って十二指腸に排泄されます。肝障害、特に胆汁の排泄が阻害されると胆汁うっ滞により血中に漏出します。

・肝予備能検査
 アルブミン、コリンエステラーゼ、コレステロール、PT、血小板
 肝細胞内で合成され血中に放出されることから、合成能が低下すれば血中濃度も低下します。

肝予備能とは肝臓の残された機能がどの程度かを表わし、評価法には「肝障害度」や「Child-Pugh分類」などの基準があります。肝硬変や肝細胞がんの患者がどの程度の治療に耐えられるかという肝臓の予備能力の指標となり、治療方針を決める上で重要です。

表.Child-Pugh分類

判定基準

1点

2点

3点

 脳症

ない

軽度

ときどき昏睡

 腹水

ない

少量

中等量

 血清ビリルビン(mg/dL)

2.0未満

2.0〜3.0

3.0超

 血清アルブミン(g/dL)

3.5超

2.8〜3.5

2.8未満

 プロトロンビン時間(%)

70超

40〜70

40未満

A:5〜6点  B:7〜9点  C:10〜15点