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抗SS-A抗体と抗SS-B抗体の違いと使い分けを教えて下さい。

抗SS-A(/Ro)抗体と抗SS-B(/La)抗体のSSはシェーグレン症候群(Sjoegren Syndrome)の名称に由来し、両抗体はともにシェーグレン症候群の診断に有用な検査です。
シェーグレン症候群は唾液腺・涙腺などの外分泌腺の慢性炎症や機能低下・機能不全で始まる自己免疫疾患です。主な症状は、口腔乾燥(ドライマウス)、眼球乾燥(ドライアイ)などの腺症状ですが、微熱、筋痛、関節痛などの腺外症状や関節リウマチなど他の膠原病を合併することもあります。

抗SS-A抗体はシェーグレン症候群の70〜90%と最も高頻度に検出されますが、疾患特異性は高くなく、全身性エリテマトーデス(SLE)や強皮症、混合性結合組織病(MCTD)、関節リウマチなど他の膠原病でも広く陽性となります。RNAと蛋白の複合体に対する自己抗体で、対応抗原は細胞質に多く存在するため抗核抗体陰性でも抗SS-A抗体が検出されることがあります。
一方、抗SS-B抗体はシェーグレン症候群の30〜40%に検出され、特異性が高く、抗SS-B抗体陽性の場合、抗SS-A抗体も同時に陽性となります。RNAポリメラーゼVの転写産物と複合体を形成する蛋白に対する自己抗体で、対応抗原は核内に存在するため抗核抗体ではSpeckled型陽性を示します。

シェーグレン症候群を疑った場合、抗SS-A抗体または抗SS-B抗体のいずれかの陽性を確認します。両抗体を同時に検査するかあるいは抗核抗体陰性では抗SS-A抗体、抗核抗体陽性では抗SS-B抗体を検査します。他に、リウマチ因子(RF)定量、IgGやIgM、CRP検査も診断に有用です。

抗SS-A抗体や抗SS-B抗体が検出された場合は、眼科的検査、唾液腺検査、病理組織検査を行い、シェーグレン症候群の診断を進めます。

【参考】 自己免疫疾患検査のすべて
厚生労働省改訂診断基準(1999年)
ACR分類基準(2012年)