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骨代謝マーカーが異常となる要因には何がありますか?
骨は硬く、一度作られたら一生変化しないように見えますが、破骨細胞が古い骨を溶解し(骨吸収)、骨芽細胞が新しい骨を作る(骨形成)という骨代謝が常に繰り返されて新しい骨に生まれ変わっています。このような骨代謝回転を評価する指標として骨吸収マーカーと骨形成マーカーがあり、合わせて骨代謝マーカーといいます。

骨代謝マーカー測定値への影響としては日内変動、薬剤、腎機能、骨折などがあります。採尿や採血は早朝空腹時に行うことが推奨されています。ただし、TRACP-5b、BAP、P1NP、ucOCは食事摂取の影響を受けないため、空腹で採血する必要はありません。尿中NTx、尿中DPDは早朝第一または第二尿(午前中)で測定し、クレアチニンで補正した値を用います。同一患者で繰り返し測定する場合、同じ時刻に検体を採取するなど前回測定時と同じ条件で測定します。

また、薬物治療の評価を目的として骨代謝マーカーを初めて測定する際には、骨・カルシウム代謝に影響のある薬剤は少なくとも1カ月前に中止します。

骨代謝マーカーには腎機能低下の影響を受けるものと受けないものがあります。

骨折では治癒過程で骨代謝が亢進するため、骨吸収マーカー、骨形成マーカーともに急速に増加し、その後骨吸収マーカーは24週で骨折直後の値まで低下、骨形成マーカーは24週でも高値を示すことが報告されています。

腰痛を伴う骨粗鬆症患者の半数以上で脊椎骨折があるといわれ、脊椎骨折には痛みを伴う臨床骨折と痛みのない形態骨折があることが注目されています。高齢者では不顕性の骨折によって骨代謝マーカーの大きな変動が生じる場合があり、注意が必要です。



参考文献
骨粗鬆症診療における骨代謝マーカーの適正ガイドライン2012年版 日本骨粗鬆学会