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過敏性肺炎の検査について教えてください。
肺炎とは、肺に炎症が起こった状態をいいます。一般的には、細菌やウイルスなどの感染により引き起こされる感染性肺炎とアレルゲンの吸入や薬物投与、または自己免疫性疾患による非感染性肺炎に分けられます。過敏性肺炎とは、カビなどの真菌、細菌、化学物質などの抗原性のある物質を繰り返し吸入することで起こるアレルギー性肺炎(非感染性肺炎)のことです。

日本で報告されている主な過敏性肺炎には夏型過敏性肺炎(約75%)、農夫肺(約8%)、換気装置肺炎(約4%)、鳥飼病(約4%)、職業性過敏性肺炎があります。

最も多い夏型過敏性肺炎はトリコスポロンというカビが原因で高温多湿な夏季に古い木造家屋での発症が多くみられます。増殖したカビの胞子を反復吸入するうちに感作されてIII型およびIV型アレルギー反応が気管支から肺にかけて起こる結果発症するといわれています。鑑別診断の検査として抗トリコスポロン・アサヒ抗体があります。

 農夫肺は冬季に北海道・東北地方の酪農家にみられ、干し草の中の好熱性放線菌というカビの胞子の吸入が原因です。

 換気装置肺炎は空調や加湿器についたカビ類(アルテルナリア、アスペルギルスなど)を吸入することが原因です。

鳥飼病の原因抗原はハトやインコなど鳥類の排泄物で鳥類を飼っている人にみられます。最近では羽毛布団による過敏性肺炎が注目されています。

職業性としてキノコ栽培での胞子の吸入やポリウレタンの原料であるイソシアネート吸入による過敏性肺炎が報告されています。換気装置肺炎や鳥飼病、職業性過敏性肺炎ではアレルギー検査(特異IgE)によって抗原を同定することができます。

いずれの場合も症状は咳や発熱で進行すると呼吸困難に陥ります。治療や予防は原因抗原から離れる(除去する)ことです。

※平成25年6月1日保険収載900点



〔参考〕
日本呼吸器学会ホームページ
日本内科学会雑誌85(9)、1996