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TTTやZTTが異常となるのはどんなときですか?

TTT(チモール混濁反応)やZTT(クンケル試験)は血清膠質反応と呼ばれ、血清に蛋白変性試薬を加えて生じる混濁を比色計で比濁定量する検査です。混濁度はγグロブリンが増えると増加し、逆にアルブミンが増えると抑制されます。肝機能障害では血清蛋白の構成比が変化するため、従来から肝機能検査のスクリーニングとして利用されてきましたが、間接的な検査であり疾患特異性はありません。

TTTはγグロブリン(特にIgM、IgG)の増加やアルブミンの減少、脂質の増加と相関し、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、多発性骨髄腫などで上昇、特にA型急性肝炎で著しい高値となります。また高脂血症や食後の乳びでも高値となります。

一方、ZTTはγグロブリン(IgG)と相関し、慢性肝炎、肝硬変、慢性感染症、膠原病、多発性骨髄腫などで上昇します。

多発性骨髄腫の70〜80%でTTTまたはZTTが異常値となりますが、増加するγグロブリンの種類などにより両方高値あるいは両方低値、両者が著しく乖離する例があります。

血漿(EDTA、クエン酸、ヘパリン)ではTTT、ZTTともに異常低値となるため、血清以外では検査できません。保存では室温で低下、冷蔵では徐々に低下します。入院安静時では血清アルブミンの低下により10%くらい低値となります。薬剤では副腎皮質ホルモンや免疫抑制剤、抗腫瘍剤の投与で低値となります。

混濁度を測定するため、再現性はあまり良くなく、健常者でも日内・日差変動があります。さらに施設間差もあります。

よって、TTT、ZTTは特異性に乏しく、異常値となった場合には蛋白分画やAST、ALTなどの肝機能検査やCRP、抗核抗体など関連する検査値を確認します。




〔参考〕
臨床検査ガイド2011〜2012、文光堂