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膀胱がんの腫瘍マーカーには何がありますか?

膀胱癌の診断では、膀胱鏡と尿細胞診は必須の検査法です。しかし、膀胱鏡は患者の肉体的、精神的負担が大きく、尿細胞診は特異度が極めて高い反面、陽性率(感度)が低いため、膀胱鏡を行うべき対象を絞り込むために腫瘍マーカーは診断の補助として使用されます。

膀胱癌等の尿路上皮癌は初期症状として血尿を伴うことが多いことから、先ず血尿のチェックを行います。肉眼的血尿患者では直ちに膀胱鏡が施行されるのに対し、顕微鏡的血尿患者では膀胱癌のスクリーニングや再発のモニタリングとして腫瘍マーカー検査が行われます。

現在、保険収載されている膀胱癌の腫瘍マーカーには、尿中NMP22、尿中BTA、尿中サイトケラチン8・サイトケラチン18(CK8-18)、尿中BFPがあります。尿中NMP22、尿中BTA、尿中CK8-18は尿細胞診に比べて感度が高く、有用性が高いといわれています。一方、尿中BFPは感度・特異度がともに低く、臨床的有用性は低いとされます。

尿中NMP22と尿中CK8-18は顕微鏡的血尿のある患者について膀胱癌が強く疑われる場合に、尿中BTAは膀胱癌が確定している患者について経過観察中に膀胱腔内再発の発見に使用されます。

ただし、いずれの検査も偽陽性の要因が多く、著明な血尿を呈する場合(肉眼的血尿)、経尿道的腫瘍切除術後約1ヵ月、膀胱鏡や尿道カテーテル施行後5日以内、カテーテル採尿の場合、膀胱全摘出後、尿路変向術後、膀胱炎などの尿路感染症、尿路結石症では高値を呈します。



〔参考〕
臨床検査ガイド2011〜2012、文光堂