CRCグループTOP > シー・アール・シー > よくある検査のご質問 >
おたふくかぜの抗体検査について教えてください。

流行性耳下腺炎はムンプスウイルスによる急性感染症で、片側あるいは両側の耳下腺腫脹を特徴とするため、通称「おたふくかぜ」と呼ばれています。

年間を通じて流行しますが、晩冬から早春にかけて発生のピークがみられます。接触・飛沫感染で伝播し、強い感染力があります。潜伏期間は2〜3週間、耳下腺のほか、顎下線、舌下腺にも唾液腺腫脹が起こることがあります。ただし、約30%の人は感染しても症状が現れない不顕性感染で終わるといわれています。

耳下腺炎はムンプスウイルスだけでなく、パラインフルエンザウイルス、コクサッキーウイルス、エンテロウイルス、A型インフルエンザウイルス、EBウイルス、アデノウイルスなどのウイルスが原因でも起こります。また何度も耳下腺が腫れる特発性反復性耳下腺炎という疾患もあります。

診断を確定する必要がある場合は、血清中のムンプスウイルス抗体価を測定します。抗体検査には種々の方法がありますが、EIA法で急性期にIgM抗体を検出するか、ペア血清でIgG抗体価の有意な上昇をもって判断します。 IgM抗体は最初の数日で検出され始め、1週間でピークとなり、感染後約2ヵ月で消失します。再感染時にもIgM抗体が検出されることがあります。NT法は感度・特異性ともに優れ、最も確実に既往歴を反映しますが、手技の煩雑さから日数を要し、一般的には使用されません。HI法は感度が低く、パラインフルエンザウイルスとの交差反応を起こすことがあります。CF法は感度が不十分ですが、特異性は良好でペア血清で4倍以上の上昇、単一血清でも32倍以上あれば推定診断が可能です。

よって、耳下腺腫脹がムンプスに罹患したかどうかを早く診たい場合はCF法をお勧めしています。