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関節液結晶について教えてください。

関節液の検査では一般検査や細菌検査、結晶検査があります。結晶検査は結晶誘発性関節炎の原因である尿酸ナトリウムおよびピロリン酸カルシウムの鑑別を行います。これらの結晶は偏光顕微鏡で判別できます。

結晶誘発性関節炎は関節の滑膜や関節腔に結晶が析出沈着して引き起こされる炎症をいい、痛風や偽性痛風などがあります。結晶成分として尿酸ナトリウム、ピロリン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト(塩基性リン酸カルシウム)、シュウ酸カルシウム、ステロイド、コレステロールなどがあります。

痛風は高尿酸血症で血中尿酸濃度が一定値以上になると尿酸ナトリウムとして析出し、関節内の間質に沈着することによって生じる炎症反応です。

また、偽性痛風は軟骨へのピロリン酸カルシウムの沈着により発症する疾患です。中年以降では関節の軟骨にピロリン酸カルシウムの結晶沈着がみられ、この沈着した結晶が関節腔内に遊離してくると痛風に似た急性炎症を生じるため、偽性痛風と呼ばれています。変形性膝関節症の患者に多く認められます。

シュウ酸カルシウムは透析患者に、コレステロール結晶は関節リウマチや慢性関節症で報告されています。

関節液結晶検査は結晶誘発性関節炎の診断および除外に用いられますが、ピロリン酸カルシウムの感度・特異性は高くないため、一般検査や細菌検査を併せて行います。

検体の採取や取扱う際にはゴム手袋の粉(タルク)など結晶と紛らわしい異物が混入しないように注意します。

表.結晶誘発性関節炎における検出率
  痛風 偽性痛風
結晶 90〜95% 75〜80%

〔参考文献〕
臨床検査データブック2007-2008、医学書院