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糖尿病に関する検査で1,5-AGはどんなときに測定しますか?

1,5-アンヒドロ-D-グルシトール(1,5-AG)は構造がグルコースに似た糖アルコールで主に食物中から摂取されます。生体内では腎臓の糸球体で濾過された後、尿細管で正常の場合99.9%が再吸収されるため、血中1,5-AG濃度は一定に保持されています。

しかし、構造の非常に近いグルコースが存在すると、尿細管における再吸収は競合阻害を受け、尿中に排泄されるため血中濃度は低下します。

つまり、尿糖排泄量の増減に非常に敏感に反応するので、HbA1cが過去1〜2ヵ月の平均血糖値、GAが過去約2週間の平均血糖値を反映するのに対し、特定期間または短期間の血糖変動の指標となります。

特に、食後の血糖値が一定以上に高くなり、将来、糖尿病に移行する可能性が高いとされる耐糖能異常(境界型)でのモニタリングに有効です。長期血糖コントロールを反映するHbA1cと尿糖出現すなわち血糖上昇を速やかに反映する1,5-AGとの組み合わせで食後高血糖の存在を把握することができるといわれています。

ただし、腎性糖尿やステロイド投与により、尿糖排泄閾値が低下した場合には正常血糖でも尿糖が多量に出るため、1,5-AG値が低下することがあります。また、妊娠後期、慢性腎不全、長期高カロリー輸液、重症肝硬変などでも低値となります。

逆に、1,5-AGを多く含む食物を採ると糖尿病のコントロールとは無関係に影響を受けて高値となる場合が報告されています。特に、漢方薬の人参養栄湯や加味帰脾湯、葛根湯、小紫胡湯、大紫胡湯などには多量に含まれているため、注意が必要です。