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HTLV-I検査の進め方について教えてください。

 HTLV-Iは、長い潜伏期間の後、HTLV-Iキャリアの数%に成人T細胞白血病(ATL)やHTLV-I関連ミエロパシー(HAM)、ぶどう膜炎(HU)などを起こすウイルスです。ウイルス、プロウイルスDNA、抗体が共存しているため、抗体の確認で感染の有無が決定されます。
 
 HTLV-Iキャリアの診断には、スクリーニングと確認試験の二段階の検査手順が用いられています。スクリーニングではPA法やCLEIA法、CLIA法、ECLIA法があり、確認検査ではWB法があります。これらはいずれも抗体検査で、各々特徴および実施上の長所や短所があります。
 
 PA法はIgM抗体、IgG抗体を測定し、偽陽性率は0.06〜0.18%、特に妊婦で高率に出現します。CLEIA法やCLIA法、ECLIA法は特異度・感度が高く、現在では抗HTLV-I抗体および抗HTLV-II抗体を検出する試薬キットが使用されています。
 
 WB法はIgM抗体、IgG抗体を測定し、非特異反応はありませんが、判定保留が約20%あります。

 スクリーニングで陽性となった場合、WB法での確認検査をします。WB法で判定保留となった場合は、WB法で再検査します。別方法としてPCR法があり、HTLV-I感染が疑われるときや特に他の方法で判定が困難なときに実施することがありますが、保険未収載です。
 
 ところで、HTLV-I抗体陽性の確認はHTLV-I感染、つまりキャリアと診断されますが、ウイルス量と抗体価は相関しません。ウイルス量の大まかな目安となるのは可溶性インターロイキン2受容体(IL-2R)です。よって、抗体価での経過観察は行いません。
 
 ※2016年4月より、WB法で判定保留となった妊婦を対象として実施した場合に限り、保険算定が可能。
  D023-10 HTLV-I核酸検出 450点