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高齢者と成人の基準値で大きく異なる検査について教えてください。

個人の臨床検査値は、食事や運動、体位、時間、日、季節によっても変動します。また、喫煙や飲酒といった生活習慣や加齢によっても異なります。
 特に、高齢者では何ら異常が見当たらないにも関わらず、基準値から外れる場合がよくあります。

この基準値とは、(1)健康生活者に最もよくみられる値、すなわち20歳〜60歳の
健常者の95%があてはまる「成人の正常範囲」、(2)専門家集団で申し合わせた値、
いわゆる「診断基準」をさしています。

 (1)に該当する検査項目には、「成人の正常範囲」と65歳以上の「高齢者の正常範囲」が異なるものがあります。

加齢とともに低下する代表的な項目としてアルブミンがあります。老化による肝機能の低下が原因といわれています。アルブミンの低下により、総蛋白、A/G比も低下します。逆に上昇する代表的な項目として、LDH、BUN、ASTがあります。

「LDHが高値のため、LDHアイソザイムを検査したが正常パターンだったが、
なぜ?」という問合せの多くは高齢者です。また、性差のある項目では、閉経後の女性は基準値から外れ、男性の基準値に近い値となります。


表.検査値と加齢との関係
加齢とともに低下する 男女とも 総蛋白(TP)、アルブミン、A/G比、
赤血球数、ヘモグロビン量、ヘマトクリット値
特に男性 カルシウム、無機リン、HDLコレステロール
加齢とともに上昇する 男女とも 尿素窒素、Na、K、AST(GOT)、LDH
特に女性 総コレステロール、中性脂肪、ALP
〔参考〕巽 典之、他:高齢者基準値ハンドブック 2005、中外医学社